ぎんざ姿のお料理

夏ふぐの港-夏ふぐ 夜話3

    東京湾周辺の、夏ふぐの揚がる港はー

    そんなお話を、下の動画でしております。

    夏ふぐ 夜話  と題しまして、ほぼ、声だけの 動画を、作ってみました。

    以下、youtubeでお話しました、そのお話の その3 でございます。

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    東京周辺の、夏ふぐの港を、いくつかご紹介しましょうか。

    夏ふぐ、と申しましても、

    東京周辺の海域は、ほぼ、1年を通じて、とらふぐの水揚げがあるのが、

    特長のひとつです。

    ご紹介します港は、

    夏ふぐの港、と申しましても、ふぐが漁船から水揚げされる港、という意味でして、

    豊洲市場で、産地表記のある港です。

    市場へ卸すための漁港ですから、近所に、

    水揚げした魚の販売所がある場所も、ない場所も、ございます。

    観光地としてご紹介するのではございませんので、

    行ってみたい方、港で働く方たちのお邪魔にならないように、十分に気を付けて下さい

    同じ意味で、ご存じだとは思っておりますが、

    釣り糸を垂らせばふぐが釣れる港、という意味でも、全くございません。

    ふぐは港の沖合で採ってきますから、

    ふぐを釣ってみたい方は、船や宿でさばいてくださる、

    ふぐ釣りの船宿を、是非ご利用くださいませ。

    では、東京周辺の、夏ふぐの港でございます。

    まず、神奈川県 佐島漁港。

    三浦半島。相模湾に向かっている側ですから、漁場も当然、相模湾になります。

    大きいふぐが水揚げされるんですよ~。

    身の取り扱いも、総じて、とっても丁寧です。

    横浜横須賀道路を南へ、逗子インターから、逗葉新道で、

    葉山のヨットハーバーを抜けて、ちょっと先にあります。

    近隣の魚料理店でも、この漁港の魚を楽しめます。

    葉山界隈の道が、狭くて入り組んでますから、その先のランプまで突き抜けて、

    戻ってきたほうが、早いかもしれません。

    千葉県 大原漁港。

    外房、ということは、漁場は太平洋ですね。御宿の北にあります。

    一旦、アクアラインで木更津まで出て、そこから千葉東金道路を行くのですが、

    有料道路を降りてから、

    なだらかな千葉県にしては、アップダウンの続く道を、しばらく走ります。

    大原には、ちょっと前まで、

    水揚げされた魚を運ぶための、有料道路が近所に通ってなくて、大変だったんです。

    それが、近くの有料を組み合わせることで、

    最近はずいぶん、アクセスが良くなりました。

    現在、港ぐるみで、採れた魚介類の販売に力を入れています。

    茨城県 大洗漁港。

    常磐道をひたちなかインターで降りた場所にある港です。

    漁場は太平洋ですが、

    千葉県と違って、この辺の海は、船で沖へ少し行くと、

    海底がどどぉ~~ん、と、深く落ちているのだそうです。

    ふぐもそうですが、キンメダイや、アンコウも、有名ですよね。

    出かけられた方、多いんじゃないでしょうか。

    朝市、観光市場、食堂、お土産店、すべて完備。

    アクセスも大変良くて、他の港から見たら、

    港のほぼ、真横を有料道路が通っているような、イメージです。

    港町なのに、街が、とっても、とっても、キレイです。

    集まる皆様のマナーが、とっても宜しい場所ですから、

    出かける私たちの方が、ごみを放置しないように気をつけなきゃ、

    そんなことを思う港。

    すぐ横の、大洗神社様も、由緒ある神社様だそうです。

    福島県 相馬漁港。

    相馬野馬追の、あの相馬です。

    いわき市の小名浜港までしか、私は行ったことがないのですが、

    テレビで、ここ数年、相馬で、とらふぐがとても豊漁だと伺ったものですから。

    今までゼロだったのが、最近になって急にふぐを見るようになった、

    と、報道されていましたが、

    私の記憶と、少し違うので、申し上げておきますね。

    福島の港は、少しずつだけれど、良質な天然ふぐが採れる場所で、

    みがきではない、活けふぐですが、

    30年以上前から、何度も、築地市場で、産地札を見た覚えがあるんですよねー。

    観光市場も活況だそうですから、ご近所の方、お出かけになっては。

    どの市場も、くれぐれも、海の魚ですから、

    先月は豊漁で、今日はゼロ、なんてことが、どの港でも、よくあります。

    また、先ほど申しましたように、もともと観光客向けでない港も、ございます。

    水揚げのある事をお知らせしたくて、あえてご紹介いたしました。。

    お出かけの際は、

    直前の情報と、残念な時の代替策を考えて、お出かけください。

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    先ほどの3人。

    料理は、唐揚げに移って。

    本当に、冬と同じ料理。

    なのに、

    一口ごとに、冬は感じなかった、爽やかさが溢れる。

    レモンよりシャープな、ぽん酢の香り。

    汗をかいた暑さは、久しぶりの食欲に変わり、

    「鍋、まだかな」

    「うん、鍋、まだかな」

    冷房の効いた個室で、季節はもう、夏でも、冬でも、どちらでもよい、

    すっかり、「ふぐの季節」

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    カレイよりも潔い、ふぐさしの味わいです。

    ぽん酢の香りが、食欲をさそって、

    「脂がのってる」という言葉に、少々、お腹がくたびれている季節ですから、

    「脂がゼロ」なふぐを、お腹が待っていないわけはございません。

    まさに、鰻の、逆ですね。

    そういえば、鰻は、もともと、冬の食べ物でした。

    それまで、脂っこい食べ物を嫌ってきた、江戸っ子たち。

    夏には全く人気のなかった鰻を、江戸時代の人たちで、ああして、こうして、

    食べてみたら、バテ気味の体が欲していた。

    今では夏の代表のごちそうです。

    ふぐの旨味栄養素は、コラーゲン。

    疲れに、速攻。夏の体に、受けが悪いはずがない。

    産卵期から外れている夏のふぐは、むしろ冬よりも、ふっくらと太っています。

    市場からね、5月にもなると、こんな電話やメールが来ます。

    活きたままのとらふぐの事を、略して、「活けトラ」と申すのですが、

    「活けトラ、大きいのが上がりましたが、使えますか~?」

    こういう便りを待っていたりですね、

    私から

    「●月×日のご予約までに、活けトラ、捕まえてぇ~~」

    っていう、

    まーこちらの方が、全然多いかな?

    こうやって、綱渡りのように、

    夏の天然ふぐを探したり、融通しあったりするんです。

    天然とらふぐに限って、お話しますと、

    夏は、3年くらいで、どんどん産地が変わります。

    冬の間は、美味しくさばいて、箱に入った、

    「みがきふぐ」と呼ばれる食材のおかげで、

    お料理を出す側にとっても、手間いらずなのですが、

    夏場になると、このみがきふぐを作る港の近所から、

    ふぐが離れてしまいます。

    となれば、

    活きの良いふぐを捕まえたら、

    私のような、ふぐを美味しくさばくノウハウがあるお店の、

    腕の振るいどころ、でございます。

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